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星のカケラ【R18】

第12章 パズルピース


瑞希side

目が覚めると、裕斗君が手を握って悲しそうな表情をしていた。

「裕斗くん…」

「っ、起きたか。」

「うん…その頬どうしたの?」

ガーゼをつけている。

「まぁ、ちょっとな。」

「…殴られた?」

「あぁ。」

「ごめん。僕のせいで。」

「…気にすんな。」

でも、なんで…?
裕斗くんは何も悪くないのに。

裕斗くんは僕の手を握ったまま俯いていた。

「瑞希…別れよう。」

「え…?なんで?」

そんな言葉が出るなんて思っていなかった。
僕が眠っている間何があったの?

「真広達にバレた。それに、この関係はやっぱり良くない。こうやってまたお前を傷つける。」

「何言ってるの?これは僕が健康管理ちゃんとできてないせいで!」

「…最近、お互い忙しすぎて会う時間もなかった。それでさらにストレスが溜まっていたんだ。食べ物も喉を通らなかった。お前もそうなんだろ?」

僕もそうだ。
裕斗くんと会えない事に不安になっていた。
それで食欲なくなって。
気になって眠れなくて。

「別れよう。」

でも…

「嫌だ。別れたくない。」

「頼む。別れてくれ。」

「やだ…裕斗くん、好きなんだもん。別れたくないよ。」

「瑞希…いうことを聞いてくれ。」

「…なんで…やだよ…」

涙が溢れでてくる。
我儘っていうのはわかってる。
すごく重いってわかってる。

裕斗くんは黙ったまま、立ち上がり、

「じゃあな。」

裕斗くんの手が僕から離れる。
やだ、離さないで…
必死に手を伸ばしたが届かなかった。

裕斗くんは病室から出て行ってしまった。

「なんで…裕斗くん…」

溢れる涙は止まることなかった。
もう、手も繋げない。
キスもできない。
体を重ねることだってできない。

別れを告げられることがこんなに苦しいなんて…
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