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星のカケラ【R18】

第11章 翔太


時間をしっかり守る翔太は最近、遅刻が増えた。

同じ番組に出演予定だったが、全然来ない。
マネージャーの青山さんに連絡しようにも、今日は真広達の方に着いていて、連絡が着かない。
仕方なく、俺が翔太の家に向かうことにした。

話すのは久しぶりだ。
変に緊張する。

インターホンを鳴らすけど、返事がない。

「翔太ー?」

ドアノブに手をかけると、鍵が開いていた。

「入るぞー。」

誰もいない。
何度も遊びに来たことがあるから部屋の場所まで分かる。

翔太の部屋を開けると、真っ暗だった。

「翔太?」

「ふーっ……ふーっ……」

息を荒くし、剃刀を手首に押し当てている。

リストカット……っ!?

俺は翔太の元に駆け寄り、剃刀を奪い取った。
そして翔太の顔を殴っていた。
翔太を殴ったのはこれが最初で最後だった。

「何やってんだ!馬鹿か!」

「裕……斗……?」

そのまま抱き締めていた。

「あれ……俺……何やって……仕事遅刻しちゃう……」

記憶が無かった。
今さっきのことを忘れていた。

翔太は準備してくると部屋を出ていった。

部屋を見渡すと薬がばら撒かれていた。
それは病院で配られた物じゃ無かった。

薬物……

一体何処から……

「裕斗!ごめん!待たせ……た……」

「おい、これなんだ……」

「っ!こ、これは……」

「これ……違法薬物だよな……飲んだのか?」

翔太は何も答えない。

「答えろよ!」

「ごめん……」

「ごめんじゃ済まされないだろ!何やってんだよ!」

「……ごめん……」

翔太が泣きながらひたすら謝り続けた。

「話は後だ……仕事急ぐぞ。」


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