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星のカケラ【R18】

第11章 翔太


「……あれ……ここは……?」

「翔太……目が覚めたか。……病院だ。」

「病院……そっか……倒れたんだ……」

あれだけ休めと言ったのに……
聞かずに仕事をするからだ。

「……はぁ。」

ため息だけを吐き、病室から出ようと立ち上がった。

「……ごめん。怒ってる?」

「は?……」

「いや……何か怒らせちゃったかな?って……」

「……怒ってねぇよ。」

「怒ってるよ!」

「怒ってねぇって。」

「嘘つき……何年親友してると思ってんの……」

「嘘なんてついてないし、どんなに長い付き合いでも分からないことはあるだろ。先生呼んでくる。」

「……そうだね……わかんない。裕斗って前からそうだよね。全然表情に出ないし……怒ってるのかなって勘違いするもん。」

翔太の声のトーンがいつもより低くなっている。

「裕斗、何考えてるかわかんないよ……」

その時は段々と苛立ちが膨れ上がってしまい、「そうかよ。」と冷たく言葉を投げて扉をしめてしまった。

今考えれば、素直に俺が謝るべきだった。
俺が悪かった。
もっと翔太の言葉を聞いておくべきだった。

その日を堺に、翔太との間に壁が出来た。
真広達がフォローをしてくれたが、変わらなかった。

すぐに退院出来た翔太も元に戻ったが、何処か窶れている気がした。
病院からの薬を飲んでいないのかもしれない。
そう思い、こっそりとバッグの中を探ったが、薬などどこにもなかった。

注意しようと声掛けを決心したが、出来なかった。
真広達が代わりに声をかけていた。

だが変わらず、翔太の身体はボロボロになっていった。
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