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星のカケラ【R18】

第11章 翔太


オーディションを受けた事務所に翔太と向かった。
既に3人が来ていた。
この人たちも呼ばれたんだろう。

「こんにちは……」

「どうも……」

小さくお辞儀をしながらぎこちない挨拶を交わす。
俺らと同じくらいの年齢だろう。

「おっ、揃ったね。」

男の人が扉を開けて後ろから入ってきた。

この人が入江さんだろう。

「あの……話って……?」

隣にいた翔太が尋ねる。

「あー。君達のオーディションを見てたんだけど……」

「はい。」

「落ちたんだよね?確か鈴木君は辞退したんだっけ?」

ここにいる全員が不合格だったのか。

「私には君達5人がステージで輝いてる姿が思い浮かんだんだ。そこでだが……この5人でアイドルグループを組んでほしいなと。」

その場にいた全員が驚いた。
もちろん俺も。

そんな理由でアイドルに?
しかもこの5人……

「実は、もう一つ私の事務所ができる予定でね。ここの事務所は別の人に頼んでいるんだ。そっちの看板アイドルとしてデビューしてほしい。どうかな?」

俺ら以外の3人は迷わずに「やらせてください」と答えた。

「君達はどうかな?」

「……俺は……」

翔太が俺の方をチラッと見て迷っていた。

「よく……分からなくて……裕斗はどうなの?」

「……自分で決めろ。ただ、簡単じゃないぞ。学生なんだ。軽い気持ちでやるんだったら止めろ。」

「軽い気持ちって……そんな事ないよ……」

その言葉に傷ついたのか、俯いてしまった。

「やる……俺アイドルやります!」

「……俺はお前の親友だし、側で応援しつづけたい。俺もやる。」

「どんな理由なの?それ。」

「ほっとけないんだよ。正当な理由だろ。」

「全っ然!」

こうして俺ら5人は出会い、共にアイドルとしてやっていくことになった。
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