第11章 翔太
オーディションを受け、結果発表日。
「ドキドキするね。」
「そうだな。」
「落ちてたらさ、焼肉食べ行こう。」
「ほんとよく食べるよな。いいけど。」
通知書が届いていた。
「開けたくないー。」
そう言いながらも勢いよく開け、ゆっくりと開く。
通知書を見た翔太の表情は落ち込んでいた。
駄目だったのか。
俺も通知書を開く。
結果は……
「裕斗どうだったの?」
「……合格。」
「やっぱりー!だと思ったよー!おめでとう!」
「……辞退する。お前受かってないし。」
「は!?それは不合格の人に失礼だよ!」
「やるならお前としたい。」
「お前は金魚の糞か!」
結局、電話で辞退する事を伝えた。
その1週間後。
知らない番号から電話が来た。
「はい?」
「あ!鈴木裕斗くんかな?芸能事務所の社長してる入江です。話があるので今日の夕方に来て欲しいんですけど……大丈夫かな?」
「はぁ……?大丈夫ですけど。」
「じゃ、今日の5時頃に待ってるね!」
そう言って電話が切れた。
「なになにー?誰から?」
「さぁ……入江さんっていう人。何か今日の夕方に来いって。」
「それ俺も呼ばれたー!一緒行こう!」
「いいけどよ……」
一体なんなんだ?
翔太も?