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星のカケラ【R18】

第11章 翔太


「ゆーと♪」

イヤホンをして音楽を聴きながら学校に向かっていると、後ろからイヤホンを外されそう声をかけられる。

「おはよう!」

「おはよう。」

親友の翔太。
小さい頃から仲良く高校も同じ所に入学した。

「お前相変わらず背高いよなー。羨ましい。」

「翔太が小さいだけだ。」

「うわ、なにそれ。すっごい傷ついたんだけど。」

明るくて、元気で……俺の大切な親友。
どんなときも一緒にいた。

「ね!それよりさ!裕斗にいい話持って来たんだけど!」

「いい話?」

「うん!ジャーン!」

そう言って取り出したチラシは『アイドルオーディション』と大きく書かれたものだった。

「……で?」

「うー!もう分かるでしょ!?オーディション!受けたらどうかなって!」

「は?なんで俺が?」

「だって、裕斗顔かっこいいし、歌も上手いし……身長も高いし!合うと思って!」

「お前、アイドル好きなだけだろ。」

「ま、まぁ……それもあるけど……」

「翔太がやるなら俺もする。」

「俺はアイドルが好きってだけで、入らなくていいの!」

「じゃあやらない。」

そう言ってイヤホンを付け直し、また学校への道を歩き始める。

「わー!分かった!やる!俺もやるから!」

またイヤホンを外し俺に叫んだ。

「ならやる。」

正直、翔太の方がアイドルは向いていると思う。
顔、歌はもちろん、勉強だって完璧だ。
それにモテる。

「それより、翔太を待ってる女子が沢山いるぞー。」

「人の事言えないと思うけど!?」

まぁ、身長は確かに平均的に見ると低い方だが。
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