第10章 忍び寄る影
それからも手紙が送られ続けた。
それに加え、髪の毛から爪へと変わり、下着なども送られてくるようになった。
もちろん、大輝にも相談した。
学校の日は必ず一緒に帰ってくれた。
「大輝……いつもごめんね。」
「心配すんな。親友だろ。」
「うん。」
警察に行こうと思ったけど、こんな事だけじゃきっと耳を傾けてくれない。
大輝と一緒でも視線は感じ続けた。
僕達は家の前で別れた。
ポストを開けるのに恐怖心さえ覚えてきていた。
今日は何が入っているんだろうとか……変な事考えてしまう。
でも開けないと。
一呼吸置き、一気に蓋を開ける。
やっぱり僕に手紙が来ている。
でも今日はいつもより分厚い。
家の中に入り、封筒を開ける。
中から大量の何かがボトボトと出てきた。
落ちたものを固唾を呑みゆっくり見ると写真だった。
僕と一緒に写ってるのは大輝。
大輝の顔はぐしゃぐしゃに塗りつぶされていた。
「うっ……」
そして、手紙には『今度こいつと一緒にいたら許さない』とあった。
「そん……な……」
大輝が危ない。