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星のカケラ【R18】

第9章 僕の好きな人は……


瑞希side

肉体的にも精神的にも疲れ、すぐに部屋に向かった。
もうすぐ12時を回る。
皆眠っているのか、凄く静かだ。

「おかえり。」

声をかけてきたのは裕斗君。

「……ただいまです。」

日本語が変になる。

「遅かったな。何かあったのか?」

「まぁ……少しミスしてしまって。」

早く部屋に入りたい……

「演技か?」

「……はい……五十嵐さん……尚哉君に迷惑かけてしまって。」

「……手伝ってやろうか?」

「遠慮します。」

駄目だ、ちゃんと断らないと……
というかあんな事あったのに普通に話せる裕斗君が凄い。

裕斗君が溜息をついて、僕の腕を掴んだ。
そして、裕斗君の部屋に引き連れられた。
扉の鍵まで締められる。

「ちょっと……何ですか?!」

「瑞希、今まで通りに接してくれないか?気まずいのは分かるが……お前への気持ちは変わらないから、普通に接して欲しい。」

「わ、分かりました……部屋出してくれません?」

裕斗君にそう頼んだけど、何も応えてくれない。

「演技練習、手伝うからどんなシーンか教えろ。」

「いや、だからいいですって!////」

「協力したいんだよ。そこまで思いつめた顔されてたらほっとける訳がねぇだろ。それに、周りにも更に迷惑かけるんじゃねぇのか?」

うぅ……そうだけど……
それは嫌だけど……
あのシーンは……

僕はどうしたらいいか分からなくて黙り込んでしまった。

「瑞希、使えるものは使え。お前の周りには協力してくれる奴が沢山いるだろ。上手く人と付き合っていかねぇとそのうち壊れるぞ。」

「……分かりました。お願いします。」

裕斗君の言葉に何も返すことが出来ず、結局断れなかった。





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