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星のカケラ【R18】

第9章 僕の好きな人は……


瑞希side

五十嵐さんが車で家まで送ってくれた。
僕は申し訳ない気持ちで助手席に座っていた。

「この曲いいよね。俺の1番のお気に入りなんだ。」

あ……僕達の曲だ。
ボーとしてて気づかなかった。

「聴いてくれてるんですか?」

「うん。最近好きになってね。毎日聴いてるよ。」

「ありがとうございます。」

「瑞希君、学校行ってる?」

「一応行ってます。行く日数が少なくなりましたが。来週から僕も受験生になるんで、進路先とか決めないと行けないんですが中々決まらなくて。」

「そっか……大変だね。」

五十嵐さん、僕を励ましてくれようとしてるのかな。
ずっと話しかけてくれる。

「五十嵐さんは、優しいですね。僕が思っていたままの人でした。かっこいいし、優しいし、人付き合いが上手で……恋人さんは幸せになりそうです。……ごめんなさい、急に変な事言って!」

「ううん。そう言ってくれて嬉しいよ。残念ながら恋人は居ないけどね。……何かあったの?」

「まぁ、ちょっと……」

流石に言えない。
五十嵐さんは誰にも言いそうにないけど、どこで誰が聞いてるか分からないし。

「……恋愛関係かな?」

「へ?!////」

なんで……

「やっぱり(笑)隠さなくていいよ。誰にも言わないから。相談相手になろうか?」

「……嬉しいですけど……流石に迷惑かけれないので。」

「……瑞希君さ、1人で抱え込んじゃダメだよ。いつでも相談相手になるから。」

「ありがとうございます。」

五十嵐さんのその言葉が嬉しくて、少しホッとした。
こんなに優しい人がいるなんて……

「瑞希君、連絡先交換しない?」

「はい、お願いします!」

五十嵐さんと連絡先交換……
何か初めての友達が出来たみたいな時の感じがして嬉しい。

「着いたよ。」

「今日はほんとに申し訳ございませんでした。」

「大丈夫だから。しっかり休んでね。」

「はい。じゃあ、五十嵐さん……」

「下の名前で読んでほしいな(笑)」

「えっと……尚哉さん……」

「くん。」

「尚哉……君……////」

満足そうに微笑んでくれる。

「おやすみなさい。」

「おやすみ、瑞希君。」
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