第9章 僕の好きな人は……
瑞希side
「すっげぇ!やっぱ瑞希ドラム上手いな!弾きやすい!」
「ありがとうございます////」
凄く嬉しくて、下の方からゾクゾクと気持ちが込み上げてくる。
誉められるともっと上手になりたいと思ってしまう。
「結構練習したんだな。うわ、手マメ出来てるじゃん!やりすぎだよ!」
「ドラムって重要なパートじゃないですか。だから足引っ張る訳にはいかないなって。」
「瑞希ってほんと熱心だよな。」
真広君が眉を下げ優しい笑顔を浮べて言った。
「俺は絶対無理!」
「圭はもっと練習しろ。」
「うっ……隼君酷い……」
「俺も協力するから。」
「ほんと!?流石隼くん!」
圭君と隼也君って結構仲いいよな……
兄弟みたいで。
「じゃあ、瑞希はもう休憩しとけ。今から各自練習するから。」
「あ、じゃあダンスの練習してきます。僕、ダンスが全然駄目で……」
「お!俺も行くー!」
「圭はこっち。」
「分かった。怪我はするなよ。」
「はい!」
僕は着替えとタオル、飲み物を持って移動した。
1人だと広過ぎて寂しい。
「俺も一緒にやっていいか?」
裕斗君が荷物を持って入って来た。
気まずい……
この感じ久しぶりだな……
「ど、どうぞ……」
少しだけ距離置いて踊ろう。