第2章 NEW START!
『忘れたいけど辛くてできない だからこのまま心の奥に』
ほんとに綺麗な声……
急に強い風が吹く。
「うっ……あぁ!」
体の力が抜けてたからよろけてしまった。
ボフツ
「っ!?」
裕斗さんが受け止めてくれた。
あれ、さっきまであそこに……
「……大丈夫か?」
「あ!はい!すみません!」
「……ならいい。怪我すんなよ。」
あれ……何か……優しい。
でも……悲しそう……
「裕斗さん……」
「なんだ?」
「その……何かありましたか?」
「……なんで?」
「いえ……なんか……苦しそうなんで。それにあの歌……」
すると、裕斗さんは僕の方を向き直し、いきなり抱きしめられた。
「ふぁ!?え?!ゆ、裕斗さ……////」
「……ごめん……ちょっとこのままにさせて。」
「え……えっと……////」
「頼む。」
裕斗さん……ほんとにどうしたんだろ……
普段、こんな感じなのかな……
あんなに感じ悪かったのに……
「ぼ、僕で……いいなら……////」
「……ごめん……」
ドキドキがいつまでも止まらなかった。
1番好きだった人に抱きしめられるなんて……
死にそう……
これファンが知ったら僕、殺されるな……