第2章 NEW START!
「よし!今日はここまで!」
「あ、ありがとう……ございました……」
ダンスってやっぱ難しい……
圭さん厳しいし。
メンバーの中でも1番ダンスが上手いんだよね。
「じゃあ、シャワー浴びて帰ろうぜ。」
「そーだな。」
「しゃ、シャワーですか?!」
「あ?あぁ。」
一緒に!?
む、無理!!
裸なんて見れないよ!
「ほら行くよー。瑞希。」
無理矢理連れていかれた。
結局……
「……うぅ……一緒に浴びてる……」
ファンの皆様ごめんなさい……
「てかさー、瑞希もっと筋肉つけろよなー。細いのはいいけどそんなんじゃダンス上手くならないし、体力だって持たないよー。」
「はい……」
圭さんやっぱ厳しすぎます……
「まぁ、確かに細いよな……筋肉ないけど。」
真広さんまで……
「頑張ります……」
待たせるのも申し訳ないし、先に上がり廊下で待ってることにした。
〜♪
?
どこからか歌い声が聴こえてきた。
どこだろう……
この声知ってる気がする……
凄く綺麗で……どこか寂しそうな声。
声のする方へ向かう。
ここだ。
ついた場所は……
え……外……?
バルコニーのような場所。
周りは建物や車の明かりで光っている。
綺麗。
声のする方を向くと……
「……裕斗さん……」
一人で歌ってる……
この歌……デビューしてすぐに出たソロ曲……
でも裕斗さんの曲じゃない。
確か……もう居なくなった……名前誰だっけ……
もう1人のメンバー。
僕はその時、小さかったからよく覚えてない。
けど、凄く売れていた人。
でも何でこの曲?
『いつまでも一緒だと信じてた でもサヨナラなんだね』
この歌詞……凄く心に突き刺さるんだよね……
失恋ソングのように感じるけど、友情ソングにも合うんだよね……
ずっと今まで一緒にいた親友と大人になって離れ離れになって会うことが減った……
僕にはそんな感じにも聴こえる……