第8章 恋人らしい事
「あーあったね……そんな話した覚えがあるよ。」
「俺もあれにはちょっと感動したな。ほんとに立派になったな!」
「そんな親みたいな事言わないでよ。」
あの事でファンの子達が騒いでるんだ……
全然知らなかった。
圭君は知ってそうだな。
常にSNS見てるし……
「よし!じゃあ、本題に入ろう!」
「本題?」
「はい、これ!」
そう言って手渡された物は小さな箱……
開けてみるとオシャレなチョコレートが沢山入ってた。
「わぁ!何これ!美味しそう!!いいの?!」
「いいよ。それにお前、甘い物好きだろ?」
さすが大輝!
僕の事知り尽くしてる!!
しかもここのチョコ前から気になってたけど高くて買えなかったのだ!
1つつまんで口に運ぶ。
口の中に一気にチョコレートの香りが広がる。
「おいしぃ!大輝ありがとう!!でも何で?」
「今日、バレンタインだぞ?」
「……へ?うそ……2月14日?」
「おぉ。」
「うっそぉ!?わぁぁぁ!ごめん!全然気にしてなかったぁ!」
「いいよ。どうせ、仕事が忙しかったんだろ?仕方ねぇよ(笑)」
「ホワイトデーは絶対返すから!」
「いらねぇよ。俺の気持ちだから。本当なら女性が男性に渡すものだろうけど……」
「そんなの関係ないよ!大輝がそれくらい僕の事思ってくれてるって事でしょ?ありがとう!」
「……おぉ……何か……恋人みたいだな////」
「……ぷっ!あははは(笑)」
「笑うな!////」
「ごめんごめん!確かに……恋人みたいだね。」
裕斗君とこんな事するのが当たり前なんだろうな。
……だから今日、裕斗君が一緒にいたいって言ってくれたのかな。
何か……申し訳ないな。
「……だったら……さ……俺と……」
「?俺と?」
「いや……やっぱ何もない……////」
大輝、顔が真っ赤になってる。
何言おうとしたんだろ?