第8章 恋人らしい事
開いている時間は勉強に費した。
本当は裕斗くんとも過ごしたいけど、来週はテストだし……
テスト終わってから遊ぼうと思ったけど、良く考えたら映画出演決まっちゃったし……
結局デートしてない。
最近、ほんとに付き合ってるんだろうかと疑問さえ浮かんできた。
部屋の扉が3回ノックされる。
「はーい。」
返事をすると、裕斗くんが入ってきた。
手には1つのコップ。
「寒いだろ。ココア作ったから飲め。少しは眠気も飛ぶだろ。」
「ありがとう。」
確かにちょっと眠かったんだよね。
僕は裕斗くんからココアを受け取りひと口飲む。
暖かくて、すごく美味しい。
よし!やる気が増した!
「瑞希、あまり無理すんなよ。ちゃんと寝てるのか?」
「寝てるよ。大丈夫。」
「……テスト、来週なんだろ?ついていけてるのか?」
「うん。」
「そうか……分からない所とかあれば教えてやるから言えよ?まぁ、全部は無理かもしれねぇけど。」
「……ありがと。裕斗くんももう寝なよ。明日仕事でしょ?」
「あぁ。」
返事をしたけど、テーブルの前に座って俯いた。
「?」
「少しだけいてもいいか?」
「いいけど……相手出来ないよ?それに暇じゃ……」
「俺はお前と一緒にいれればいい。瑞希を見てるだけでも暇つぶしになる。」
「あ……そう////」
裕斗くん何言ってんの?
ちょっと恥ずかしい。
しかも……勉強集中できるか……
気になって無理だよ!?
「何そわそわしてんの?」
「し、してない!////」
「安心しろよ。何も急に襲ったりしない。」
「そんな事別に心配してない!////」
裕斗くんがいるだけでドキドキするんだよ!!
うー……だめだ……集中……