第8章 恋人らしい事
「じゃあ、今回のライブはこのテーマでいこう。で、曲はこれ。他に何かあるかな?」
僕達5人がテーブルを囲む中真広くんが話を進めていく。
「俺は異論なし!」
「僕も賛成です。」
全員が頷き、今回のライブツアーの大まかな部分が決まった。
「あー、それから、プロデューサーからの提案なんだけど……握手会したらどうだって。」
握手会……
何でまた急に。
「今年、StarPieceは色々な事に挑戦してきて、たくさんの人のお陰でここまで来た。その感謝の気持ちも込めてって意味らしい。まぁ、抽選で選ばれるわけだけど。どう?」
「握手会かぁ……それって1日何人くらいくるの?」
「まだわかんねぇけど、おそらく500人は超えるな。」
「うーん、微妙……」
「僕はファンの人達が喜んでくれるなら……いいと思います。それに、僕だってお礼言いたいですし。」
今まであまり口を出して来なかった裕斗くんが僕の隣で
「それは安全面とかもちゃんと考えてるのか?」
「もちろん、警備もしっかりして、入場前には荷物チェックがあるから。」
「……ならいい。」
裕斗くん興味無さそう……
「じゃあ一応今回の決定事項を事務所まで持っていく。その間は歌とダンスのレッスンやっててくれ。新曲のダンスも確認だ。今度の歌番組に出演決まったから。」
また出演依頼が来たんだ。
そう言えば僕にもいくつかまた来てたな……
目を通しとかないと。