第8章 恋人らしい事
今日も裕斗くんと会えなかったな……
今、確かロケに行ってるんだっけ?
連絡も来てない。
「……寝よ。」
僕は布団に潜り込み目を瞑る。
……会いたい……
声だけでもいいから聞きたい。
僕はいつの間にか眠っていた。
どのくらい経ったのかな?
目を開けると目の前の時計の針は夜中の2時を指していた。
後ろが少し温かい。
振り向くと裕斗くんが横たわっていた。
「わ!裕斗くん?!////」
「すまん、起こしちまったか?」
「ううん。けど何でここに……関東にロケ行ってるんじゃ?」
「今帰ってきた。……瑞希に会いたくてここに来たんだ。一緒に寝ていいか?」
「うん……僕も会いたかった////」
裕斗くんは僕を後ろから抱きしめてきた。
心臓の音がすごく速い。
「裕斗くん、お疲れ様。」
「……瑞希もお疲れ。」
久しぶりに裕斗くんの声を耳元で聞いた。
擽ったくて……でも安心感があって。
僕はさっきよりもゆっくり眠ることが出来た。