第8章 恋人らしい事

僕と裕斗くんが付き合うことになり数ヶ月が経った。
もちろん、誰にも言ってない。
大輝にも。
親友に言えないのは辛いけど、大輝は一応StarPieceのファンだし……しかも推しが僕。
裕斗くんとも誰にも言わない約束してるし……

お互い休みがほとんどなくて、デートとかまだ1回もしてない。
体の関係だってまだ……
まぁ、前に酔った勢いで色々あったけど……
顔もあまり見れてない。
一緒に住んでるのに……

「お！瑞希！おかえりー！」

「ただいまー。」

圭くんが何か食べながらテレビを見ている。
何見てるんだろ。

「仕事お疲れー。今日でドラマの撮影最後だったんでしょ？」

「はい。とりあえず一区切りです。」

「あー……瑞希。実はこれからが忙しくなるよ？」

「え……何か仕事入ったんですか？……」

圭くんが僕の方を指差しドヤ顔で

「ライブツアーが決定！！」

ライブ……ツアー……

「え……それって東京だけじゃなくて全国まわるってことですか？！」

「そ！そういう事！だから明日から俺らで内容考えるんだよ。ダンスと歌も練習しないと。」

ライブツアーは嬉しい事だけど！！
すっごいいい事だけど！
僕……やっと仕事に区切りが付いたのに……
裕斗くんとも時間が作れると思ったのに……

「？どうしたの？何かあった？」

「い、いえ！驚いてるだけです！」

「そう？」

だめだめ！喜ばないと！
早速お姉ちゃんに知らせないと！

「あ、そう言えば圭くん何見てるんですか？」

「あー、瑞希のドラマ！（笑）」

「え、ちょ……今日放送じゃないですよね？！なんで////」

「録画してた。だいたいメンバーが出てるのは録画して見てるよ？まーくんと隼くんもだし。あ、でも裕くんは瑞希のドラマしか見てないかも。面白いからかな？」

「ゆ、裕斗くんが？……僕の？////」

「うん。」

えぇ！？
なにそれ！
すっごい恥ずかしいんだけど！！