第2章 命の価値
今から約3年ほど前
その日、2人目だった客との出会いが大きくの生き方を変える事になる
いつものように客の相手をする
若く美しいその容姿に客は絶えなかった
「…失礼します。と申します。」
客が待つ部屋へ入る
「こりゃあ驚いた。お嬢さん随分と若いな。」
明るい声色に少し親近感を感じて顔を上げると
そこにはいつも相手をするお客よりもうんと若い男の人がいて
優しい笑顔でに笑みを見せてくれた
しかし、にとっては若い男も年老いた男も関係無い
「では、ご一緒にシャワーを…」
部屋に入るなりさっそくシャワー室へ向かうとする
「いや、悪りぃが俺はそういう事が目的で来たんじゃねぇんだ。」
「・・・・え?」
意味が分からないといった様子の
男はそんなに手招きすると向かい側のソファーに座るよう言った
(変な人…)
これが彼への最初の印象
「お嬢さん名前は?」
「……です。」
「そうか、…いい名前だな!」
ニカッと笑う男
名前を褒められたのは初めてだったせいか動揺を隠せない
目の前の不思議な男には少し苛立った
「あの、失礼ですが何しにいらしたのですか?」
そして、思わずそう言ってしまった
ポカンと目を丸くする男
はしまったとばかりに慌てて謝罪しようと口を開く、と
男は突然腹を抱えて笑い出した
「あはははは!
そりゃそうだな、悪りぃ。
いやぁー、そうだなぁ…
……ただ静かに話しが出来る相手が欲しかった、かな。」
男の言葉にホッとする
「そうなのですか。
てっきりわたしが女として魅力が無いからお相手出来ないのだと思ってしまいました…」
「ブハッ!!」
男は思わず飲んでいた酒を吹く
「とんでもねぇ‼︎そりゃとんだ勘違いだ。
あんたこの店のNo.1だろ?
ここへ案内されるとき店主に言われたよ、勘違いさせて悪かった。
あんたは俺が今まで出会った女の中で1番綺麗だ。
自分の魅力に自信持てよ!今日は飲め!」
男の言葉に圧倒されその勢いに流され自分までお酒を飲むはめになってしまった
その後も時間の限りひたすら男の冒険の話しを聞かされた