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黒い羽根の天使…【ONE PIECE】

第1章 空虚感


ここはとある海賊船


「キャプテン、何読んでるの?」
突然目の前に現れる白いモフモフ
喋る白くまのベポだ

「…あ、これ懐かしいっすね
俺この話し小さい頃読んでもらった事があります!」
その隣で言うのはキャスケット帽子にサングラスをかけたこの船の戦闘員シャチ

「でもキャプテン珍しいね。
どうしてこんな本読んでるの?」
ベポは不思議そうに首を傾げた

「…さァな。気まぐれだ」
そう言って読みかけの本を畳んだのはこの船の船長
別名”死の外科医”との異名を持つ男トラファルガー・ロー
テーブルに本を置くと、ぐぅーっと背伸びをした



「この物語…凄く可哀想だよね。」

「たしかになぁ。欲深い人間に散々振り回されて…
でもこの能力があれば不死身だぜ?
俺だったら金儲けに」

「うーわ。シャチ最低
ねぇキャプテン、シャチ最低だよー。」

ギャーギャー騒ぐ2人
そんな2人を無視し、ローは立ち上がるとデッキへ向かった


さっきまでローが読んでいた本に視線を移す
「ところでさ、キャプテンこんなおとぎ話読んで本当にどうしたんだろ。」

「さぁな。気まぐれだろ?」

「………」
ベポはシャチの顔を目を細めて睨むように見る

「な、なんだよ!!」

「ねぇ。ぜんっぜん似てないよ。」

「…ッ!!?」
シャチは先程のローの口調を真似たのが恥ずかしくなり顔を真っ赤にした

「シャチがどんなに頑張っても整形しても一回死んでもキャプテンみたいにはなれないんだからやめてよね。」

「さすがに凹むわ…」
見た目は可愛いこの白くま
だがかなり毒舌なところがあるようだ

ずーん…と項垂れるシャチを無視してテーブルの本を手に取る

先程ローが読んでいたその本は
天使と呼ばれた哀れな一族の物語だった



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