第3章 理想の関係
ゆっくりと部屋へ入る
薄明かりが女を照らしていた
「お話しは聞いております。
先程はとんだご無礼を…申し訳ありませんでした。」
「…………」
女の姿にローは一瞬目を見開いた
その堂々とした優雅な立ち振る舞い
今まで出会った女とは比べ物にならないほどの美貌
「と申します。
店主からとびきりのお酒をご用意するよう言われました。
こちらへどうぞ。」
はローの側まで寄るとそっと手を握った
ソファーに腰掛けたローの隣にそっと寄り添うように座る
そしてローのペースに合わせてゆっくりと酒をついだ
二人の間に会話はない
ただただ静かな時間が流れるだけ
ローはチラッとを見る
その視線に気付いたのか小さな笑み返した
女の様子にローは不思議な感覚を覚えた
この女は自分に色目を向けて来ない
ただ何も言わず自分に合わせ酒をつぎ黙って隣にいる
「船長さん、お酒空になってしまいました。
新しいものご用意致しますか?
それとも一度お水飲まれますか?」
「同じ物でいい。」
「はい…すぐご用意致します。」
そう言ってスッと立ち上がると部屋の隅へ向かった
その後ろ姿を上から下まで眺める
少しして酒瓶を手に戻ってきた
先程と同じ場所に座りまたグラスに酒を注いだ
「さ、どうぞ。
少しアレンジして輪切りしたレモンを浮かべてみました。
同じお酒ですがサッパリしてまた雰囲気も変わります。」
ニコっと微笑みテーブルにグラスを置く
ーグイッ
ローはグラスを置くために伸ばされたの腕を掴むと強引に引き寄せそのままソファーに押し倒した
「……船長さん?」
の言葉を無視したまま少し乱暴に服を脱がせる
はだけたシャツから覗く下着
ローはショーツに手をやる、と
ーーピピピピピピ
終了を知らせるタイマーが鳴り響いた