第3章 第2話
「ねぇ、誘ってるの?」
そう私に聞く壮馬くんの目は、いつもより色気があって、
「襲われるかもしれないよ?」
そう言った壮馬くんは私を瞳で捕らえた。
ああ、私……
今、この人に、抱かれたい。
気づけば、頷いていた。
その瞬間、ソファに押し倒され、1度見つめ合うと、
どちらともなくキスをした。
「ちゅ、……ッ、は、」
「…っ、」
お互いに、貪り合うようなキス。
息が、震える。
「はぁ…、…ベッド、行こ」
いつもと違う、妖艶な瞳。
体を抱き上げられ、壮馬くんのベッドへと向かう。
どきん、どきん、
身体中が叫んでいる。
壮馬くんに触れたい。
壮馬くんに触れられたい。
薄暗い寝室。
いつの間にか夜になっていて、
月明かりに照らされたベッドがやけに神聖に見えた。
優しく、ふかふかのベッドに降ろされると、すかさず私の上に跨り、見つめる。
「……もう、止まんないかも」
ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスに溺れ、
その後の深く、お互いの舌を絡め合うキスに沈んでいく。
「っ、……ッ!」
「ん、…は、…かわいい」
こういう時、男の人は声を聞くと興奮すると言うけれど、私にはそれができなくて。
「…」
壮馬くんは、どうなんだろう。
こんな私に欲情してくれているのだろうか。
「……なんか、余計なこと考えてる」
「……ッ!!」
いつの間にかブラジャーは外されていて、胸が露になっていた。
そして、いきなり胸のかたくなっている頂をつままれて、ビリビリと身体中に刺激が伝わる。
「大丈夫、優愛は充分にエロいから。」
「…!」
私の心を見透かしてか、そう言った後にまた耳元で、
「もう俺の、硬くなっちゃったし」
吐息混じりの、いつもより色気増し増しの声でそう呟かれた。
びくびくと身体が反応しているのを見て、まるで悪戯っ子のような笑みを浮かべて、
「耳、弱いんだ」
と言って 、ぴちゃ、くちゅ、と耳を舐め始めた。