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透明な声に、色彩を

第3章 第2話




「…じゃあ、お茶出すからそこ座ってて?」


こくりと頷いて、緑色のソファに小さく座る。


ーあのあと、なっちゃんに謝って直ぐに俺の家に来た。

まだ付き合ってもいない俺たちが2人きりに、しかも俺の部屋にっていうのはどうかと思ったけど、初めて甘える態度を見せてきた彼女に俺は何とも言えずに来てしまった。


(…俺、うっかり手出しちゃったらどうしよう…)



「はい、お茶」


またこくこくと頷いて、ちびちびとお茶を飲む。

……緊張してるのかな…?


すると、ふわりと、いつもと違う優愛の香りがした。



「…ん?なんか、いつもと違う香り…」



俺がそう言うと、ぼっ!!と一瞬にして顔が真っ赤になった。
そして、何か伝えづらそうに視線を彷徨わせる。



「……え、なに?」



かわいい。どうしよう。



いつものようにメモ帳を取り出してさらさらと文字を綴り、俺に渡す。



『壮馬くんの香りに近い柔軟剤を選んだんです。』



「え………と、……どうして?」


急にそんなことを言われて俺はどう答えろと。
うっかり理由を聞いてしまったじゃないか。



『壮馬くんの香りを、いつも近くに感じたくて…』





きゅん、



俺の中で音がした。





目を合わせると、恥ずかしくて堪らないのか先程よりも顔を真っ赤にさせて、目を潤ませていた。
































「ねぇ、誘ってるの?」





彼女は何も反応しない。







「男の部屋で2人きりって…、襲われるかもしれないよ?」










1度、視線を下げ、俺と目を合わせる。








































彼女は、こくりと、頷いた。













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