第25章 学校なんて青春の塊さねー。
戻るとバタバタと準備をさせられ鞄を持たせられると学校へと送り届けられた。
玄関ギリギリに下ろされる。
理奈「ここが学校。」
理奈には無縁だった為マジマジと眺める。
士門「ギリギリ間に合ったな。・・・全く。入学初日から遅刻なんてあり得ないぞ。」
チャイムギリギリ。既に生徒は中へと入っているらしく誰も居ない。
「そうだよ?理奈にゃん。なかなか来ないから心配で見に来たよ。」
新が玄関から姿を現す。
士門「嘶家は代々理事長をしてこられている。直々に教授してもらえるんだ。ありがたく思えよ。・・・じゃぁ、俺はこれで。」
新「ああ。ご苦労だったね。」
士門にヒラヒラと手を振る。
新「では行こうか。」
前を歩き先導しながら新が話す。
新「それにしても、初日から校則を破って来るとは思わなかったよ。それとも違反だと知らずに切ったのか・・・。制服しか渡さなかったからね。・・・まぁ、良いか。」
理奈「良いんかいっ。」
破っといてなんだが、つっこみをいれる。
新「だって学校には来てもらうが実質私が理事長室で教えるだけだからね。」
理奈「それって学校じゃなくても。」
きょろきょろと見渡す。廊下や扉の間隔が無駄に広い。生徒は皆授業中らしく廊下ですれ違うことはなかった。
新「私も忙しいからね。一応学校には居なきゃいけないのさ。因みにここの教師も皆理奈にゃんの事を知らないから言ってはいけないよ?・・・さ。着いたよ。」
理奈「無駄っ!」
新「?」
理奈「無駄に広っ!ソファおっきすぎっ!」
そう言いながらもソファにダイブする。
新「おやおや。そう言いながらもソファが気に入ったようで。」
苦笑いしながらも本棚から何冊か本を取り出す。
新「私は基本となる呪符の書き方、読み方、禍野での対処の仕方等、初歩的な事を教える。実践は清弦たんが教えてくれるからここでは座って授業かな。」
新も対面側のソファに座る。
新「せっかくだからここでしようか。」
新の特別授業が始まる。
理奈「お手柔らかに。」
嫌そうな顔をしながら理奈も鞄を取り出した。
キーンコーンカーンコーン-
新「おや。チャイムがなったね。」
理奈「・・良かった。手がプルプルする。」
机に項垂れる。