第24章 だから~体術嫌いって言ったじゃぁぁぁん!
理奈「はぁはぁはぁ・・・。ちょっ!待った。」
汗だくで士門を止める。
士門「どうした?こんなもんか?まだ二時間だ。」
理奈「二時間もだよ!休憩無しかい!鬼っ!悪魔っ!」
士門「減らず口を叩ける程元気な様だが?・・まぁいい。今のうちに水飲んでおけ。まだ続くぞ。」
自分も飲みながらファイルに何か書き込む。
理奈「はぁっはぁっ・・・変な査定付けんでよ?一応昔王室居たときは優等生で通してきたんだから。」
士門「良い点が欲しければ最後まで攻撃を見極めろ。爪が甘い。」
理奈「うっせぇ!もぉ1回じゃあ!!」
士門「・・・乗せやすくて助かるな。」
微笑みながらぽつりと呟いた言葉は理奈の耳には届かなかった。
士門「・・ふぅっ。・・よし今日はここまでにしよう。」
額の汗を拭う。
理奈「漸く・はぁっはぁっ・・終わった・・・」
すでにピクピクと動けずにいる理奈。
士門「大丈夫か?」
理奈「士門。」
差し伸べられた手にしがみつく。
士門「風呂は沸いている。入ってくるといい。」
理奈を抱き起こすと首に抱きつく。
理奈「抱っこでもおんぶでもどっちでも良いっ!carry me!」
士門「おい!・・・全く。・・今日だけだぞ。」
苦笑いをすると理奈を抱き家路を急いだ。
士門「ここからは歩け。」
門まで着くと、うとうとしている理奈を降ろし先に入る。
士門「着替えもタオルも風呂場に準備させてある。入ったら早く寝ろよ。明日からは学校だ。」
理奈「学校!?マジか!よし!断るっ!!」
士門「言っとくが、逃がさないからな。」
ギラリと睨み付ける。
理奈「うっ・・・まず風呂風呂っ!!」
逃げるように浴場へと急いだ。
理奈「勝手に決めるんだから・・・全く。」
ぶつぶつ文句を良いながら服を脱ぐ。とパジャマとタオルの上に紙切れが乗っている。
ー理奈様へー
ーこちらをご使用ください。服は篭の中へお入れくださいー
と掛かれていた。
理奈「ん。」
ソープ等一式が入った洗面器を手にすると風呂場の戸を開けた。
理奈「露天かよ。ボンボンめ。」
中は広く洗い場も3つある。
頭を洗い終えると
ガラッー
風呂の戸が開く。
理奈「おやおや。また会ったねぇ?」