第21章 全~員集~合~♪
太乙の手で全てがばらされる。ひとつだけ。理奈にも話していない事実も。
勘九郎「理奈を・・消滅させる気だったんスか?」
怒りで立ち上がる。
太乙「ああ。本来ならば時空を異動すれば欠片さえ残せない。仙人とは言え肉体がなければ永久に時空の狭間に魂を取り残す事が出きる。これが計画だった。」
桜「それでは貴女方の魂も被害があるのでは?」
太乙「僕らは生き霊さ。意識を戻せば肉体があるからね。」
有馬「素晴らしい!考え方も実にスマートだ!・・ここに残っていただけないだろうか。」
太乙「それは出来ない。異動で死なないなら強くなり理奈に殺して貰うしかない。その為にも僕らも供に異動を続けなければ。・・・そうだな。・・僕らが異動したらその内双星の子を授けよう。神託位だせるさ。」
有馬「勿体ないお言葉。ありがとうございます。」
深々と頭を下げる。
新「だが、理奈の体内に遺伝子があれば異動はしないはずだ。」
太乙「それは時空が追い出すかどうかだ。マテリアと言えど神。1度位なら異動は可能さ。理奈が触れば発動する。そして理奈が絶望へ堕ちれば堕ちるほど結界は緩む。だからその前に異動する。簡単だろ?」
天馬「だったら時空の中で結界解きゃぁ良いじゃねぇか。」
太乙「良いかい?簡単に言うと器に入れて上から蓋を閉め上に乗っている状態なんだ。蓋を開け時空内で出てくれば良いが出ずに別時空に着いてから出れば全てが消えるよ。」
シンと静まりかえる。
太乙「どうやら理奈の呪力がもたないな。弱いねぇ。・・・彼女も。」
葛の葉の方を見る。
太乙「以上。説明終わり。因みに子供は出来なくもないが、時空に馴染む確率は高い。子供はこの地に根付こう。・・・では。」
そう言うと消えてしまった。
パリンー
バタッー
結界も消え失せ小夜も崩れ落ちる。
士門「ちい子!!」
勘九郎「理奈!!」
急いで駆け寄る。
意識が無いだけで二人とも無事なようだ。
有馬「・・・これにて見極めの儀を終了とする。・・勘九郎。一応二人を頼んだよ。」
そう言うと部屋から一人出ていった。