第16章 腹に力を私に金を!
??「ははは。はっきり言うねぇ。お兄さん傷付いちゃうよ?」
理奈「ただのストーカーでしょう?こんな体にしたのも、異動するのも全部あんたらの仕業?ってかあんたしか話してないじゃん。」
??「今の君では皆は出れない。呪力が少なすぎるからね。」
理奈「・・・。」
??「総て答えるよ。聞きたいことは山ほどあるだろう?」
理奈「まず名前から。」
??「僕の名前は太乙真君。君の中に居る魔物を守っている。」
理奈「魔物?」
??「千年弧。君の中には九つの尾を持つ狐が付いている。」
理奈「どういうこと?」
どくんと心臓が脈打つ
太乙「その前に君の話をしよう。・・・君は仙人だ。」
理奈「・・・は?」
太乙「因みに僕らも仙人だよ。僕ら仙人は不老不死。つまり死ねないんだよ。どんなに腹空だろうが刺されようが死にはしない。ただしそれによる苦痛はあるけどね。再生される。ある1つの方法以外は。」
理奈は唖然とし着いていけてない。
太乙「不老不死の苦痛はもう僕らだけで終わりにしようと普通の人間から産まれないよう素質がありそうな子は排斥されていったんだ。勿論仙人同士の交わりなど言語道断。・・・しかし君の親はその禁忌を破った。君の親は仙人さ。」
理奈「・・・頭痛い。」
太乙「あと止めるかい?」
理奈「いや。いい。・・・とりあえず自分が仙人で死ねないって事は分かった。で、狐さんは?こ~んこん?」
手で狐を作る。
太乙「楊貴妃。妲己。玉藻前。挙げればきりがない。妖弧が取りついた人間さ。全て歴史に名を残す残虐さを持っていた。」
理奈「それがうちに?」
太乙「そう。しかも今回は君だ。今までは普通の人間だったが、今回はいち早く仙人の子に気付いた千年弧。妲己が君が産まれてまもなく取りついた。」
理奈「・・・」
太乙「その狐は僕達より断然強くてね。取り付いた君の中に綴じ込める他なかったんだ。」
理奈「して?どうして異動させられるんだい?面倒だろ?」
太乙「君には強くなって貰わなくちゃ行けないんだ。僕らを妲己を越えるほど強くなって彼女を殺して欲しい。」
理奈「無ぅ~理ぃ~。」
太乙「でなければ永久に共に生きねばならないな。」