第3章 捕獲!!・・なんてさせません
ーガチリー
勘九郎「鬼ごっこは終わりっすよ~」
伸びてきた巨大な爪が理奈の体を両方から掴む。
勘九郎「もし下手に動いたら面倒なんで止めてほしいスわー。抵抗したら手元狂っちゃうっスよ?」
理奈「そっスねー。うちも死にたくないんで辞めときますわー。」
周りの目がとても痛い。
また先ほどの部屋へと連れ戻され、清弦が符を取りだし唱えると伸縮性のある幅広い布のようなものに上半身がぐるぐる巻きにされ仕方なく胡座をかいて床に座るしかなかった。
理奈「で?何?」
ふてくされながら聞くと
士門「それはこっちのセリフだ!どうやって入った!?目的はなんだ!!」
闘志剥き出しで聞いてくる。士門の声に嫌そうに目を細めながら
理奈「知るかっ!うちだってこんなとこ来とうなかったわ!!ちゅうかどこに出てくるか分からない人にそれ聞く?」
有馬「まぁまぁ、占いでも悪い相は出てないし、まずは自己紹介といこう。僕は土御門 有馬だ。君の名前、それと出身は?」
理奈「・・・理奈。名字なんてない。小さいときの拾われもんだし。体質か分かんないけど、召喚獣に触れると1度だけ異動するみたい。時間軸バラバラで。・・・さっき光の中から現れた様にね。だから出身なんてない。」
有馬「召喚獣ねぇ・・・それはなんだい?聞けば雷や炎の壁なんか出たらしいじゃないか。」
理奈「あれは魔法であって、召喚獣はまた別物。」
有馬「ふぅん。にわかには信じられないが・・・実際に起きていることだしねぇ。しかも君から呪力とは違う何かを感じるんだよね。」
キラリと眼鏡の奥が光る
理奈「・・・召喚獣。危害は加えないからさ、呼び出してみようか?君たちが痛め付けてこないって事は敵ってことじゃなさそうだし。しかもさっきの召喚獣の攻撃弱かった・・・でしょ?」
おずおずと提案する。
新「確かに先ほどの理奈にゃんの攻撃は可愛かったぞ。」
理奈「にゃんて・・・まぁ良いわ。いかがですかな?有馬にゃん。」
有馬「・・・まぁ、危害がなければ良いか。・・・ただし、何かしようとすれば唯ではすまないからね。」
にこりと笑うが黒い笑みである。威圧感が凄い。有馬が手を挙げると
清弦「・・・ふん。」
だるそうに前に来ると拘束を解く
理奈「あざっ~す。」
肩を回しウエストポーチを漁り1つ500円玉程の玉マテリアを取り出す