第11章 ほのぼのデートが1番落ち着く
勘九郎「・・理奈・・理奈」
理奈「ん・・もぉちょっと・・」
そう言って寝返りを打つ理奈だが
勘九郎「早く起きないと解剖しちゃうっスよ~。」
勘九郎の視線が痛いほどギラついているのが判る。
理奈「起きました~!」
焦って布団を剥ぐと飛び起きる。
勘九郎「よろしい。」
にこりと笑い続ける
勘九郎「朝食も来てるっス」
部屋を移動するとズラリと料理が並んでいる。
勘九郎「食べたら買い物っスよ。」
理奈「本当?やった!何買うの?」
勘九郎「服。島に行ったらあんまり良い物なんていけないっスから」
そう言いながらシャツを渡す。
勘九郎「まぁ僕のなんで理奈にはでかいっスけど、その格好よりは良いでしょ。」
その格好じゃここでは目立つっスから。
そう付け加える。
理奈「そんなもんかねぇ?・・まぁいいや。」
上に羽織りボタンを閉める
勘九郎「はいアウトー!」
白シャツから透けて見え先程よりも艶かしい。
理奈「じゃぁどうしろと!?」
確かに言うとおりだ。
勘九郎「いや・・・何でもないっス。ただ・・その格好で一発・・」
理奈「うるせぇ」
昨日の誰かの様に拳を握った。
勘九郎「くくくっ。何でもないっスよ」
笑いながら椅子へと座る。
勘九郎「ほら。座って。」
理奈を見て急かす。目の前の食事ににこりと笑い理奈も椅子へと座った。
理奈「お腹いっぱい~♪」
御機嫌でお腹を擦る。
勘九郎「さて、行くっスよ。」
二人でエレベーターへと向かう。
新「私もお邪魔するよ。」
新もエレベーターへと乗り込む。
新「お出かけかな?」
理奈「服買ってくれるんだって~」
にこにこしながら新に教える。
新「そうか。今着ている服もとってもお似合いだと思うが?」
上から下までゆっくりと嘗めるように見る。その視線に気付いてないのか理奈が続ける。
理奈「勘九郎が目立つから着ろって貸してくれたの。」
勘九郎「・・・。」
勘九郎は無言でエレベーターの回数を目で追っていくあまり機嫌が良くないようだ。
理奈「?」