第10章 夜這いにも順序がありまして。
手を挙げる上機嫌な理奈からビールを取り上げる。
勘九郎「それと。こっちはあと終わりっス。どっから持ってきたんスか~?」
手を上に上げ理奈に取れないようにすると勘九郎にすがりつくようにピタリとくっつき手をあげる。
ビール缶しか観ていないがなかなかのシチュエーションだ。
理奈「ちょぉらいょぉ~」
困った顔で見上げる理奈は呂律もまわってない
勘九郎「そんなに欲しいんスか?・・・なら。あげるっスよ。」
そう言うと残りのビールを口に含む。
がっしりと理奈のからだと顎を固定するとビールを口の理奈の中に流し込む。
理奈「んんっ・・・。ごくっ」
素直に呑み込む理奈。全部送り込むと舌で追いかけるとさっきまでのほろ苦い味が理奈の唾液と交わり甘さが広がる。
舌を絡めとり口腔を犯していく。
トントントンー
「勘九郎様。」
勘九郎「・・・」
ゆっくりと口を離す。
勘九郎「・・・ここまでっスね。この姿見られたくなければ向こうの部屋行くっス。」
理奈「・・・はひっ」
お酒のせいだけじゃない顔の火照りを感じつつ隣の部屋へと向かう。かくかくとぎこちない動きしか出来ない。
ガチャー
戸を閉めるとあちら側で開く音がする。暫くすると
ガチャー
勘九郎「理奈。着替えて飯食うっスよ。」
理奈「了解。」
上から降ってきた服を拾い衣服を身に付けた。
勘九郎「コンビニ弁で悪いっスけど、皆さん帰ったっスから。調理場も動いてないんスよ。」
そう言いながら上へと袋を持ち上げる。
時計を見ればすでに12時を回っていた。
勘九郎「もう遅い時間だし、食べたら寝るっス。・・ベッドは一緒で良いっスよね。」
理奈「うん。」
弁当を受け取り食べる。
その日は何事もなくぐっすりと眠った。