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強制連行時空旅行(双星の陰陽師R-20)

第31章 平和な日常が・・平穏が1番


しかも

ガキィンー

理奈(速い。)

爪の名残だろう。手に付けられたアイアンクローが理奈を襲う。が、理奈も冷静に対処する。
以前有馬にさせられた対婆娑羅戦が役に立っている様だ。

婆娑羅「先程は屈辱をうけましたからね。直ぐに死んで貰う訳にはいかないんですよ!!」

蹴り飛ばされ、殴られ、地面へと叩きつけられた。
想像以上の痛みが体を駆け巡る。
ちらりと後ろを見れば意識を取り戻したらしくゆっくりと立ち上がり結界を壊そうとしている。

理奈「出てきちゃ・・・駄目・・・。」

ぽつりと呟く。自分の中で一番の呪力を籠め作った結界なのに今にもヒビが入りそうだ。

理奈「ブリザガ!ブリザガ!」

とうに消えてしまったシヴァの代わりに焦ったように氷の呪文を放つが、中々当たらない。空間に冷気が満ちていく。

婆娑羅「その攻撃は飽きました。」

理奈「ならこれは?・・バハムート!」

バハムートが現れると風が起こし地面の砂を巻き上げる。

婆娑羅「目眩ましのつもりですか?どこです?」

ゲームでも楽しむような声が聞こえる。

理奈は走って結界まで行くと二人に話しかける。

理奈「勘九郎。天馬。聞こえる?」

天馬「理奈か?砂で何にも見えねぇ。結界を解け!」

勘九郎「理奈!君もボロボロなのに何してるんスか!?」

どんどんと結界を叩く。ピリピリと勘九郎の怒りがこちらに通じる。が、理奈の呪力は元々強く中々破れない。憲剛が直接指導してくれた。そう簡単には壊れない。

理奈「勘九郎、天馬。ねぇ。うち幸せだよ。皆好き・・愛し・・・」

ところ構わず暴れまわる婆娑羅の音で聞き取れないが。ちらりと見えた理奈の顔には涙と笑顔が滲んでいた。

理奈が走り出す。

士門に教えて貰った気配を感じとる術。

理奈「列空魔弾救急如律令!」

清弦に教えて貰った列空魔弾で注意を引き、爆音に向かっていった婆娑羅の背後をとる。

結界と充分距離を取ると婆娑羅を後ろから羽交い締めにする。とは言っても理奈の場合は抱きついている様な状態になっているが。

理奈「ねぇ。うち。彼氏居るんだ。すげぇ格好いい奴等でさ。大好きなの。・・・でもね。お兄さんイケメンだから浮気してあげる。光栄に思ってよね!!!!!!」
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