第31章 平和な日常が・・平穏が1番
理奈「さて、じゃあうちも。」
振り下ろされたままの手にクナイを突き刺すとそのまま一気に駆け上がっていく。
理奈「いててててて!」
穢れの痛がる声に合わせて理奈も声を出す。
傷口を見ているだけで痛そうなのだ。
首近くまで駆け上がった時点で穢れの手が襲いかかり
理奈「やべっ!」
後ろに退くがつまずき、コロコロと穢れの体を転がり落ちる。
天馬「気を付けろ。馬~鹿。」
転がっている途中、天馬が抱き締め救出してくれる。
理奈「馬鹿って言うな!馬鹿じゃないもん!」
勘九郎「・・はぁ。僕が居るのに他の男といちゃつくのは不快っスね。」
そう言いながらも天馬の後ろから襲いかかってくる腕を斬り倒す。
天馬「おっ!院長先生やるねぇ。」
勘九郎「お代は高いっスよ。」
まだまだ二人にとっては余裕だ。
が、
天馬「しっかし、弱い割には中々しぶといな。」
確かに先程付けた傷が凄い勢いで再生していく。
理奈「面倒だね。お友達でも喚ぶ?」
そろそろ魔法の効力も切れる頃だ。
天馬「でも良いかもな。再生が面倒くせぇ。」
理奈「・・・再生か。」
ポケットに大事にしまってある起爆札を触る。
理奈(威力はかなりあるけどあと1枚なんだよな。・・絶対使わねえ!!勿体ない勿体ない。)
ユフィから貰った起爆札。これなら再生も出来ないだろう。
だからと言ってボム系はこれしかない。
理奈「なら。」
装備してあるヘイストとタイタンを素早く交換する。
理奈「タイタン!出てきて!」
ゴゴゴゴゴゴー
地響きと共にタイタンが現れる。巨大な姿を皆で見上げる。
理奈「タイタン。やっちゃって!・・うっし!皆逃っげろ~♪」
穢れから遠ざかると
ドッシーン!
轟音と震動を立てながら巨大な岩盤を敵目掛けて放り投げる。
理奈「斬れぬなら潰してしまえだよ。」
あまりの地震に皆しゃがみこむ。
勘九郎「相変わらず豪快っスなぁ。」
遠くの方で潰れた穢れを見る。消えていない所から言えばまだ祓いきれてないようだ。
天馬「んじゃあまぁ、留めを刺しに行きますか。」
3人で穢れに近付く。
穢れ「お前ら・・お前ら全員赦さないぞ!!特にそこの女ぁ!!貴様のせいだ貴様のぉぉぉおおおお!!!!!!」
怒りと共に岩盤を体で弾き飛ばすとどこかに向かって走っていく。