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強制連行時空旅行(双星の陰陽師R-20)

第27章 討伐・ミッション・婆娑羅ストライク


傷だらけの理奈を抱き、階段を降りると車の助手席に乗せ自分で運転する。
まだ意識は戻っていないが命に別状はないようだ。

勘九郎「・・理奈。」

名前を呼び頬を撫でれば体は冷えきり小さく震えている。

勘九郎「あの人は一体何を考えてるんだ!」

怒りがこみ上げハンドルを殴る。







病院へと着いた頃には既に夕方。賑わっている待合所も今は静まりかえっていた。

理奈の服を全て脱がせ、手際よく処置をすると、診察室のベッドに寝かせ、自分も服を脱ぎ一緒に横になる。

勘九郎「・・・よく・・頑張ったっスね。」

抱きしめれば震えがどんどん落ち着いてきて。
理奈の体に覆い被さり上を向かせる。

勘九郎「理奈。」

名前を呼ぶと未だ目覚めぬ理奈に優しくキスをする。
起こさないように舌を優しくゆっくり、それでも深く絡ませ理奈の頭を撫でる。
確かめる様に何度も絡ませれば甘さの中に血の味がした。
口角を変え何度も絡ませると名残惜しそうにリップ音を立てゆっくりと唇を離す。

勘九郎「・・・本当は誰にも抱かせたくないんスよ。理奈がここに居る確立を少しでも上げるための最善だってことも。どこの家にも入れないことも分かってるっス。」

ぎゅっと理奈の体を抱きしめる。

勘九郎「でも、今だけでも僕だけの理奈でいて欲しいんスよ。心も体も・・・欲張りって言われるかもしれないっスけど、初めて見た時から理奈をいつも忘れられない。理奈。愛してる。いつまでも傍に。」

自分の胸の中に理奈を閉じ込める。
意識がないからこそ言える雑じり気のない純粋な言葉。

額をこつりと合わせ苦笑いをする。

勘九郎「・・ってこんな事直接言ったら理奈にバカにされそうっスね。」

窓の外を見れば綺麗な夕焼けでそれだけの長い時間ずっと闘っていた事を知らしめる。

「今は、おやすみ。理奈。」
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