第27章 討伐・ミッション・婆娑羅ストライク
太乙「ただ、出来ないことはないよ。愛があればね。子が入っている間は僕らも洋神も邪魔はしないよ。本当は禁忌ではあるんだけどね。せめてもの情けさ。妲己の取り付ける相手は100年に1度産まれるかどうかだ。君の子だからと言ってそうとは限らない。」
ホログラムの様な太乙の手が理奈の頬をなぞる様に通り抜ける。
太乙「精々頑張るんだね。」
ゆっくりと目の前が白くなっていく。
理奈「もう朝か。」
目を開くと眩しい光が差し込んでくる。
「おっ。起きたか。」
スッと戸が開いたかと思うと憲剛が顔を出す。
理奈「ん~!おはよう。早起きだねぇ。」
背伸びをしながら憲剛に挨拶する。
憲剛「まぁ。一応な。・・・ところで面倒な客が来たぜ。」
理奈「え~。うちに?」
嫌そうな顔で起き上がると渋々身支度を整える。
憲剛に客間に通される。
憲剛「俺は会いたくねぇ。お前だけ行けよ。」
そう言い戸を開ける。と。
「おっ♪おはよう。目覚めはどうだい?理奈。」
理奈「おはよう。ん~。・・最悪かなぁ。朝からあんまり有馬の顔なんて見たくない。」
くあっと欠伸をすると机越しに目の前に座る。
後ろでパシンと閉まる音がする。
有馬「二人とも冷たいねぇ。」
苦笑いしながらも声は嬉しそうだ。
有馬「とりあえず僕の指令はクリアした感じかな?」
理奈「・・・覗いてんの?」
有馬「まさか。そんな趣味はないよ。ただ人一倍勘が鋭いだけさ。」
はははと笑って誤魔化す。
有馬「そんな事より・・君。禍野が平気なんだよねぇ?」
眼光が鋭くなる。
理奈「・・みたいね。」
有馬「・・・今日は臨時休校といこう。君には禍野に行って貰うよ。・・サポートは僕がする。」
理奈「この前見たでかい奴等かい?・・面倒だな。」
有馬「君には期待しているんだよ。僕らの世界の為に尽力を尽くしてくれ。それとも次世代に任せる為に1日中セックス三昧といこうか?僕は歓迎するよ?」
理奈「・・・禍野。行かせていただきます。」
有馬はニヤリと笑うと
有馬「じゃあ、仕度が出来たら嘆きの台へ。待ってるからね。」
そう言うと部屋を出ていった。