第26章 世の中大概金があれば上手くいくもんや。
理奈「浴衣。短くね?」
パンツがギリギリ見えるかどうかの位置だ。
理奈「まぁ。良いや。」
元々着ている服が露出の多い服だ。別に気にする事はない。
風呂場を出ると
女仲「おっ。お似合いです。理奈様。」
顔を赤くしてこちらを見てくる
理奈「そう?変じゃない?」
パンツが出ていないか確かめる。
女仲「全然っ!素敵ですわ。憲剛様が女性をお連れになられるなんて。・・私感無量でございます。」
理奈「・・因みに憲剛からなんて聞いてる?」
後ろに続きながら話をする。
女仲「お客様と。」
理奈「そ。客。ただの客。他の何でもないのよ?」
女仲「何をおっしゃいますやら。」
笑って返される。
女仲「今のお召し物も憲剛様がお選びに。今日の朝からそわそわしっぱなしでいらっしゃったのですよ?理奈様の寝室も自室で良いと。」
理奈「・・・。」
顔が赤くなるのが自分でも分かる。
理奈「馬鹿憲剛。」
小声で呟いた。
女仲「私はここで。」
入り口前で女仲が止まる。
キィー
戸を開くと
憲剛「おっ!来たか。」
食事の前では憲剛が待っていた。憲剛が手招きする。
憲剛「今日は無理言って二人きりの食事にさしてもらった。お前とはあんま話した事ねぇからな。」
理奈「憲剛。可愛いな!」
さっき言われた事が楽しくて仕方ない。
憲剛「なんだそれ?」
理奈「ねぇ。似合ってる?」
くるりと回って見せる。
憲剛「あっ。あぁ。」
頬を軽く掻き目を反らす。
理奈「憲剛が選んでくれたんでしょ?」
憲剛「あいつか!・・全く余計な事を。」
ブツブツと呟く。
憲剛「第一お前長いの嫌いじゃねぇか。それで勘九郎ともめたんだろ?」
理奈「まぁ。確かにね。」
妙に納得し、憲剛の向かいの席に座る。
理奈「お腹空いた~!美味しそう♪」
キラキラ目を輝かせながら料理を見る。
憲剛「そうか?いつも通りだからよく解んねぇな。」
二人共箸を進める。