第26章 世の中大概金があれば上手くいくもんや。
それからは大変だった。
有馬にこっぴどく怒られるわ、憲剛の家で結界の基礎を学び、術式の唱えかた。丹田法をしながら動かずにずっと正座をさせられたり、さんざんだった。
憲剛「よし。今日はこれくらいで良いだろう。」
理奈「・・・。」
黙ったまま動かない。
憲剛「・・・ん?どうした?」
理奈「あ・・・足痺れた。」
憲剛「・・へぇ。」
黒い笑みを浮かべ足先で理奈の足を小突く。
理奈「!!!!!憲剛ぉ!っざけんな!」
悶える理奈を更に小突く。
憲剛「あはははははは!面白れぇー。」
理奈「くっそ!」
目の前にある自分で書いた譜を掴むと唱える。
ガッー
四角い結界が張られ憲剛の軽い嫌がらせは納まった。
憲剛「へぇ。早速実践ねぇ。・・やるじゃねぇか。・・だが。」
パリンー
簡単に壊されてしまった。
憲剛「まだまだ。だな。」
にこりと笑い、手を貸し立ち上がらせる。
歩きながら話をする。
憲剛「風呂と飯どっち先が良い?」
理奈「風呂っ!」
憲剛「あいよ。伝えてくるから部屋行ってな。」
指をさし客間を伝える。
理奈「金は腐るほどあるか。・・清弦の言う通りだな。」
二間続きの広い部屋にはソファ、テレビ等は置いてあるもののまだスペースがありガラガラだ。
「理奈様。お風呂の御仕度が整いました。」
女性の声が理奈を呼ぶ。
理奈「はいはぁい。」
風呂へと案内される
「お着替えの方も中に全て揃ってありますので。どうぞ。ごゆっくりと。」
ペコリと頭を下げる。
理奈「ありがとう。」
そそくさと準備を済ませ、広すぎる程の風呂にゆったりと入る。だいぶこちらの感覚にもなれてきた。
確かにシーモアと居た時には皇族の暮らしだったが、拾われる前と、クラウドと共に動いた時には野宿がほぼだったせいでその感覚に慣れてしまっていた。
理奈「よき湯だったわい。」
脱衣場には服が用意してあったのだが、
理奈「・・うちは何だと思われているんだろうかねぇ。紐パンやぁ。」
布が少ない。そして。