第26章 世の中大概金があれば上手くいくもんや。
ヴンー
先に飛ばされた理奈は・・・
理奈「っく・・」
高い崖の上で顔をしかめる。
理奈「超臭い!生ゴミ?生ゴミなの?ってか・・たぁまや~!!!!!」
巨大な穢れとの闘いを初めて見た理奈は興奮していた。
10人程度の人が巨大な穢れと闘っている。
ヴンー
憲剛「理奈ぁっ!!!!!って。・・え?」
慌てて入ってきた憲剛が呆気にとられる。
憲剛「なんだよ。お前呪胞放出出来んのかよ?!・・ってしてねぇじゃねぇか!!」
憲剛が焦る。
理奈「呪胞?」
憲剛「禍野は呪胞がないと普通だったら今頃灰になってんの!・・あんたほんとに人間か?」
憲剛が首を傾げる。
理奈「失礼なっ!!れっきとした人間だろ!!」
憲剛「しかし元気そうで良かった。・・何かあったら俺の身もあぶねぇからな。でもなんで入った?」
理奈「解んない。呼ばれたような。体が言うこと効かなくなって。・・・今は大丈夫だけどね。」
手や足を動かしてみせる。
理奈「でもここじゃないんだよ。ここなんだけど、ここじゃない。みたいな。」
理奈も首を傾げた。
憲剛「妲己の影響か。」
「ほんなら有馬様に頼んで任務来たらええんちゃいますのぉ?」
扇子で口を隠しながらにこにこと近づいてくる。
いつの間にか敵は消え、こちらに気付いた二人が来たのだ。
理奈「グワッ!!!!!」
「がっはっは!!おっきくなったなぁ!」
理奈「?!?」
いきなり抱き上げられ、たかいたかいをされれば混乱する。
憲剛「ああ。・・会ったのは全部一方的だったもんな。あれが御幣島すばる。で、こっちが五百蔵鳴海。」
理奈「・・ども。」
鳴海「ああ!よろしくな!!」
すばる「いやぁ、今回会うの3回目やけどやっぱりかわいらしなぁ~。」
鳴海から取り上げ抱きしめる。
理奈「なにこれハーレム?両手に花?」
すばる「あぁ~ん。そんなん言うやなんて食べとうなってくるやないのぉ~。」
ヌイグルミの様にぶんぶん振り回される。足が着いていない。
すばる「・・それにしてもほんま平気なんねぇ。有馬様に特例出してもろたらええんとちゃう?」
憲剛「まぁ。報告はしねぇとな。」
皆真剣な顔でこちらを見る。正直居心地が悪い。