第14章 Amore
「普段だったらあまり履かない配色なんだけど…この時期だからなのかなぁ。妙に惹かれたんだよね」
ちょっと照れたように話すしょーちゃんは、めちゃめちゃ可愛かった。
だけど…
「ねぇ、しょーちゃん」
「ん?」
「その…えっとさ。惹かれたのはさ、クリスマスカラーだったから、だけ?」
「えっ?」
俺はキョトンとしてるしょーちゃんの手を取って立ち上がらせた。
パサッ…と新聞が床に落ちたけど、しょーちゃんも俺もそれを拾うことはしなかった。
「相葉くん?」
「あのさ、しょーちゃん…」
しょーちゃんの手をきゅっと握る。
「俺ね。しょーちゃんがさ、俺としょーちゃんの色の靴下を履いてて、すっごく嬉しい」
「うん…」
「それさ、自分で選んだの?その時さ、どんな気持ちだった?」
「どんな気持ちって言われても…」
「ねぇ、教えて?」
しつこいよ、相葉くんって思われてるかもしれないけど、気になっちゃったんだもん。
そしたらしょーちゃんは観念したように、ふふって笑った。
「クリスマスカラーではあるけど…俺もさ、相葉くんと俺の色だぁってウキウキしちゃったんだよね」
「ウキウキ?」
「そう。それこそさ、さっき相葉くんが言ってたみたいにさ、どこを見ても相葉くんと俺の色でいっぱいだし。本当にもう、ウキウキしまくったんだから」
興奮している感じなしょーちゃんは、いつもより高い声になっている。
そんな声でそんなこと聞いちゃったらさ、俺のテンションだって、更にMAXになるでしょ。