rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第8章 teardrop afterⅡ
ナッシュの愛撫は、シルバーのそれとはまた違う。
乱暴なのに変わりはなくとも、着実に名無しの感じるところを狙い撃っていた。
シルバーの残していた赤々とした部位を上から舐め、早々に手を伸ばした下半身は、男の指をすんなりと受け入れる陰部にそれを挿入する。
太い中指の先端は、関節を曲げればものの数秒で名無しの過敏な場所を当て、あとは絶頂まで同じ摩擦を施すだけだった。
内側の壁は、擦られ続けた感触に甘い罠を仕込まれる。
それが享楽に変わるまで一瞬だったのもまた、ナッシュの為せることなのだろう。
乾きかけていたシーツが再び濡れ、頭のなかが指だけで真っ白になって、それをしている相手がシルバーではない事実。
触れられるのは二度目、それもこんな偶然の機。
まんまと嵌っていたことが名無しの自尊心を幾度となく砕き、続けざまの絶頂をナッシュによって浴びせられる。
そして出し続けた悲鳴はやがて遭遇したくない局面を呼び、彼女にとって、それはただの絶望でしかなかった。