rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第8章 teardrop afterⅡ
「・・・っ・・」
「・・・警戒してるな・・・当然か。フッ・・・オレはよく来るんだぜ?ココに・・今日まで出くわさなかったのが逆に不思議でならねえよ」
「あ・・」
「用もあった。近くまで来たついでで寄ってみたが・・・あのバカ、シャワーだろ?で・・・あいつが戻ってくるまでおまえはヒマ・・・。違うか?」
「!ひ・・・」
シルバーの部屋に当たり前のようにやってきたナッシュは、ベッドの上の名無しを見るや否や、まるで驚きもしなかった。
それどころか、彼女が頭の片隅にまだ記憶していた、冷徹な嘲笑を瞬時に見せるだけだった。
シルバーには忘れようもないほどその身を何度も汚されていたけれど、ただの一度きりだったとはいえ、ナッシュの存在だって名無しにとっては脅威そのものなのだ。
ゆえに、解れかけていた身体が凍り付いたように震えを憶えるのも自然なことだった。
「来な・・・っ」
ナッシュはシルバーに用があるからと、施錠されていなかった玄関を慣れた様子で入ってここまで来ていた。
嘲笑にくわえ吐かれたのは、当然名無しにとって苦々しい言葉たち。
女に苦労することもないだろうに、いちいち覚えられていたことにも心身を削がれる。
名無しは強い緊張状態にさせられながら、静かに冷や汗を滲ませた。
「遊ぼうぜ?名無し」
「ッ・・・・」