rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第8章 teardrop afterⅡ
「・・・あー・・。見覚えあるぜ・・その面」
今名無しがベッドに横たわっていられたのは、シルバーがシャワーを浴びていたからだ。
もちろん同行を強要させられたけれど、苦悶の表情に混ざる彼女の疲労感は、その簡単なシャワーさえ浴びられないほど多くたまっていた。
シルバーが名無しの疲弊した姿に配慮したことはとても意外だったのだが、無論、本人にとっては後も先も、何かを考えてとった所作では断じてなかった。
おおかた、浴び終えてベッドに戻った頃には体力も回復しているだろう・・・ならまた抱けばいい。
それくらいにしかきっと思っていなかったはずだ。
「なんで・・・」
「・・・マジで惚れ込んでやがったのかよ・・・あのバカ」
「ッ・・・」
「あの時のアイツの顔を見た瞬間、これは手放さねえなとは思ったが・・・ハッ。可愛がられてんなァ・・・随分と」