rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第7章 teardrop after
「・・・っふ・・、・・・ぅ・・」
「はぁ・・・飽きねえなァ・・・何度だってヤレちまう」
「・・・・――」
「いっそ飽きさせて欲しいくらいだぜ・・ハハ・・・!まあ当然、んなコトは微塵も思ってねえけどな」
隅々まで抱かれた痕跡を匂わせる、肌に残る吸い付かれた名残。
抱かれるたびに残されていれば、誰かに会うことも自然と怖くなった。
ただでさえ自分の部屋、一人の空間で裸になることも億劫になって、着替えのときすら憂鬱が名無しを襲う。
決まって胸元を中心に噛むシルバーの吸引力はとても強かで、鬱血した皮膚の色は、真っ赤だけでは形容し難いのが彼女を覆う現実だった。
「ハ・・・ぁ・・、あ・・んんっ」
「ん・・・名無し・・――フッ・・あー・・・可愛いぜ」
「――・・・ッ」
愛もない、実りもない。
シルバーの欲を満たす為だけに、その日も性器が厭々悲鳴を上げている。
水音を響かせなければ、それはそれで痛みに苛まれ、結局自分から濡れている事実を半ば受け入れる。
渦巻くのは負の連鎖だけ。
シルバーからの解放を夢見ながら、投げ槍に置かれたベッドの傍、テーブル上の避妊薬を横目に、名無しは泣きながら絶頂を感じていた。
20180105UP.