rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第1章 rain of teardrop
「―――・・・んん・・」
やがて複数居た男のうち、下半身を抑えていた男が挿入を匂わせる。
その言葉を吐いた瞬間、事は大きく動き名無しを驚愕させた。
突如として体積の詰まっていた口腔が解放されると、名無しは大きく息を吐き、再び咳き込みながら、同時にたまらない嫌悪感を男たちに剥き出した。
ようやく叫び声を上げることができたのだ。
が、それもまた束の間の出来事・・・。
口淫を強要していた男が下半身に移動した気配を察すると、そこには信じられない程の圧迫感と鈍痛が一瞬にして走り、名無しを絶望の淵に立たせていた。
「ん!・・・ん・・ぐ・・」
「ん・・・ア・・狭いな・・・、おまえの・・・。気持ち好くてやべえ・・・なあー、名無し?」
「・・・ふ・・、んむ・・・」
「締まりも位置も最ッ高だな・・・、こんなモン・・・油断してるとす-ぐ出ちまうよ・・・ハハッ」
最初にキスをされ、その唇を、欲の肉で塞いできた男はおそらく同一。
耳元で聞こえた、言動を匂わせる音がガサツだったから、何となく名無しはそう思っていた。
最初に挿入を仄めかした、足元に居た別の男の握力が、そのシルバーと呼ばれる人物に圧をかけられたことで弱まると、彼女の足首自体も一度は解放された。
そうして連中の立ち位置が変わったことが分かったのも、嫌というほど鼻につく、それぞれの付けていた香水が個々に宙を舞っていたからだった。