rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第35章 the price of choice
負け戦も同然だ。
聞き入れられはしないだろうと、話すだけ無駄だと思った。
名無しはシルバーの眉間の皺が消えたのを目の当たりにし、尚且つ見開いた瞳に自分が映り、彼に心境の変化が一瞬にして起こったことを見抜いた。
咄嗟にきいた機転が幸となり、速まっていた鼓動がドクドクと耳ざわりに感じる。
が、伸ばされたシルバーの手が自分の頬に触れ、名無しはそれを従順に受け入れた。
「ハ…ハハッ……嫉妬かよ…!えらく笑わせに来やがっておまえ……!けど嘘じゃなさそうだよな…その面」
「っ……んッ……、……?」
「――……じゃああとで撮らせろや…また……。イイのが撮れたら消してやるよ……な?」
「……うそ…っ…ん……あ…!!」
「ウソじゃねえよ……あー、あとはそうだな……コッチだ。……弄らせろ、またたっぷり慣らしてやる……それでいいよな?」
「!ッ……ん…」