rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第35章 the price of choice
「あの……」
「んー……どうしたよ」
「……」
「なんかお願いか?」
「!……えっと…」
「慌てんなよ……面見りゃ分かるって…何して欲しいんだよ。……!アー……また突っ込まれてえのか?」
「ちが……そういうのじゃ…、あの……携帯の…」
「?」
名無しがシルバーの部屋に訪れてから二時間ほどが経過していた。
既にベッドの中で身ぐるみを剥がれ、裸になってそこへと横たわる。
火照った身体を撫でられ、シルバーの腕枕に身を預けていた名無しは、行為の余韻ゆえに間違いなくご機嫌だったシルバーに口を開いた。
それはとても勇気のいる一言だった。
けれど、名無しは背に汗を滲ませつつ、恐る恐る問うていた。
「……携帯がどうした?」
「、……まだある?……わたしの…、その……ッ」
「……!ああ……あるぜ?」