rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第34章 wrong step on the stairs8
「はぁ……はぁ…」
「どうした……もういいのかよ…ヒクヒク動いてるぜ…?」
「ッ……」
「フッ……おまえ…自分で動いてもすーぐイッちまうよな…まあ、自分で好いトコにあててりゃ当然か。……まだイキてえよな?」
「、……っ…!!ひゃ……あ…」
「ハハ……ッ…一緒に達こうぜ名無し……またイイ声で啼いてくれよ?」
シャワーの音と共に流れ、シルバーが聞いた名無しの嬌声はあまりに愛らしいものだった。
場所柄よく響き、自分の頭の傍で喘がれれば、いつも以上の興奮も誘発させられるということなのだろう。
濡れた身体でぎゅっとしがみつかれ、是が非でも離れたくないという思いを感じ取れば、シルバーもまた部屋を出て行くという選択肢を失くすほかなかった。
改めて執拗にキスをして、その気持ちに嘘がないことを知ると、軽く石ころでも持ち上げるかのように名無しを抱き上げる。
浴室から洗面所に出て替えのローブを羽織らせると、シルバーは自身もそれを纏い、また難なく名無しの身を宙に浮かせた。
直行したのは、言わずもがなベッドだ。
すぐに脱がせると分かっていても着させたローブは、律儀に結んだその腰紐を解く楽しさを知っているから。
嫌がる仕草ひとつせず、とろけ顔でシルバーを見上げる名無しは、彼欲しさに自らもまたキスや抱擁を願った―――。