rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第30章 wrong step on the stairs4
「ふ、…ぐ……ン…ッ――!!」
「おい……ッ…っが…、あァ……出…ッ――」
名無しはそこでシルバーに頭を掴まれながら、見事に口淫を成立させていた。
頭を掴まれ、強引な前後の揺さぶりも受けたのだけれど、その行為については不思議と嫌じゃなかった。
明るくとも、しゃがみこんだ分シルバーの視界からは露出が少なく見えている筈だ。
結局僅差で、今の状態の方がやはり彼女にとってはマシだったということだろう。
挙句の果てには下着を濡らし、そのデザイン性ゆえ、内腿に蜜を垂らす始末。
その事実は彼が一度名無しの咥内で射精したのち、ベッドに運ばれる際に気付かれることになるのだが、勿論、シルバーは嫌なカオひとつせず、悦びに溢れるばかりだった。
「……はぁ…んぐ…、……ん!!」
「ちゅ……は…んぁ……――名無し…」
「っ……な、に…」
やがて訪れるはその機。
急に増した、シルバーのそれの硬度。
来る……と思った瞬間、名無しは喉の奥に熱い液体が絡まった事実を受け入れる。
赤い唇を疎らに白く染め、見上げると同時に起き上がらされれば、射精直後にも厭わずシルバーは名無しに口付けた。
その愛しい表情、存在が目の前にあって、キスをしない理由が彼にはなかった。