rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第27章 wrong step on the stairs
「っ……イク…、っ!ぐ……ァ――」
燻る感情に火が灯る……。
奪えずとも、奪わずとも、欲しいという事実に変わりはない。
ナッシュは名無しの身体をその腕に抱き留め、強く、激しくピストンを続け、自身の絶頂を促した。
「ア……あ…――ッ」
兆しを膣中で感じた名無しはといえば、中で出されまいと必死に抗い、首を横に振りながら拒みの声を荒らげていた。
そして当然、抗いは無に帰した。
狂わされて、正気でいられなくなるのはきっと、意識が飛んだときのことだろう。
目が覚めて次に自分が見る光景を考えるのも怖かったけれど、名無しは結局その未来を変えることはできなかった。
シャワーに打たれたまま肌を重ねることを許し続けるか、浴室からシルバーのベッドに移され、そこでまたナッシュに犯されるか。
どちらも最低と最低、その両方を身に浴びた彼女の全身には、その夜新たに赤い弁が咲き乱れていた。
20190527UP.