rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第23章 sperm shower
思えば部屋のあらゆるところで悪戯をしてきたとふと思う。
ベッドはもちろんのこと、浴室だってソファの上でだって、帰って来て寝室まで我慢できず、玄関で抱いたこともあった。
どこでしようとやることはあまり変わらなかったのだけれど、気分で場所を選択することは時折あった。
シルバーは実際強要して初めて、まだ名無しにこの場所での行為を求めていなかったことに気付いた。
とはいえ、思った矢先に生じた射精欲は止められなかったし、もとより止める気もなく、彼女の後頭部をがっしりとホールドする。
自身の腿あたりに手を置き抗う名無しの五指が震えている様もまた、高揚心をそそられていた。
「………――は…、あ、ぁ……」
「ハァ…、……フッ…台無しになっちまったな。飲ませるか、顔にブッかけてやろうか……これでも二択だったんだぜ」
「ッ……」
「なあ…まだ帰るってデケえ声で言えるか?名無し」
「、……ひど…」
シルバーは欲を抑え切れず、名無しのなまあたたかい咥内に射精するその直前に、彼女の口から陽物を抜いていた。
機が上手いのは言うまでもないこと……慣れた腰付きで名無しから離れ、自ら扱きついでに持った怒張の先は、名無しの頭部めがけてだった。
掛けられる、と思った名無しはといえば条件反射で目を閉じて、当然の如くシルバーから顔も逸らしていた。
けれど数秒後、目蓋にも頬にも、そして唇にも、熱のこもったどろりとした感触は得られず、名無しは恐る恐る目を開け、そこで彼の思惑と行動に気付き青褪めた。
シルバーの精液は自身の髪に。
密度の濃い白濁がはたりと床に落ちて、名無しは見上げた先の彼の微笑に身震いしていた。