rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第23章 sperm shower
「さっきまで機嫌好くしてたじゃねえか。いっぱい喘いで腰振ってよ。……さては…帰りたくねえのか?」
「…帰る……」
「!ハッ…即答かよ……じゃあどうした?言ってみ?ほら……」
「……こんな…いつもいつも…、もういい……。髪は自分でするから……」
「あーァ?んなことかよ……別にいいじゃねえか…これくらいやらせろよ。……楽しんでるぜ?オレは」
記憶に残っていた映画もドラマも、実に幸せそうなシーンだった。
男が女の長い髪に触れ、それを愛しそうに手にして何度も何度も撫でて、オーバードライに気を遣いながら熱を送る。
鏡ごしに視線を重ねて会話する様子も、とても微笑ましかった。
似ても似つかない、と名無しが感じたのはこういうところであり、今自分がしていることといえばシルバーに憎まれ口を叩くことだけ。
吐いたため息を聞かれたことで面倒な展開になったなと感じるも、無表情で下を向き、時が過ぎるのをただ待った。