rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第23章 sperm shower
「おいおい……聞こえねえように吐いたつもりか?それで。……きっちり届いてるぜ。ハハッ」
「、……」
「…髪もキレイだよな……おまえ」
「……」
「……んー?どうしたよ。なにナーバスになってやがる」
当たり前のように身体を委ね、風呂に入り、髪に触れることをゆるす。
いつの日か冗談で吐き零されたものとばかり捉えていた所作を現実のものとして迎え、名無しはもう既に、何度もシルバーに髪を乾かしてもらっていた。
それが日常、当然のことと思ってもいけないし、拒まなければいけないということも頭では分かっている。
けれどどうにかできるのであれば、今彼女はシルバーの前で腰をおろしていないだろう。
また段々と、着実に解きほぐされている。
身体の内側、心が黒く染まっている自覚があるからこそ、ため息も漏れるというものだ――。